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2007年01月27日

 ■ 寝ながら考えたこと

 最近、ブログにスパムのコメントやトラックバックスパムが多いなあ。困ったもんです。

 さて、昨日の深夜、突如思いついて書いた緑騎士のエピソードなんですけれども。

「ほの?」は第一章のプロットができあがったものの、筆が乗らず、あんまり面白い文章が書けてません。なのでその鬱憤晴らしというか、「何も書かないよりは少しでも書こう!」という信念のもと、何でもいいから、というつもりで書いてみたのがコレなのです。
 よって、ワンシーンより長いものを書く気力もなく、言いたいことをとにかくワンシーンに詰め込んで説明した……という、ただそれだけの文章になっております。確かに言いたいことは言ってるんですが、言ってるだけというか。これじゃお話とは言えないよな。

 というわけで、寝ながらどうすればいいのか考えておりました。

 必要なのは前後を膨らませることです。
 まず後ろ。肝心なのは、「ケロはこういう信念を持っている。その結果として、百人斬りを成し遂げてしまった」ということを、一行の説明で終わらせず、きちんと戦闘シーンにすることです。更にその後、百人斬りを成し遂げたケロが英雄扱いされたり、イャディズが彼を認めるようなことを言ったり、というシーンをつなげれば、立派な幕切れとなるでしょう。
 次に前。「一番強い敵は諦めそうになる自分の心である」という考えの下地には、「今の状況が、諦めそうになるほど困難である」というシーンが必要です。「敵の奇襲に遭い、のっぴきならない状況にまで追いつめられてしまった」という感じでしょうか。
 それから、ラストで「イャディズがケロを認める」「ケロが英雄扱いされる」というのをやるなら、その裏返しとして「イャディズは蛙族のケロをバカにしている」「部隊のみんな、どころか守るべき街の人たちもバカにしている」とうシーンが必要かな。でも、ただバカにされているだけでは辛気くさいので、「ケロは、みんなからバカにされても気にも留めず、むしろ自らピエロとなって、みんなの心を和ませる、ナイスガイである」というシーンも入れるべきか。
 さらに、いきなり百人斬りとかやらかしても説得力がないので、「ケロはそれなりに強い」というのは、まずやっておくべきですね。
 という感じで、プロットを組み立てると次のようになりました。

1)
 魔導帝国の部隊、隣国の部隊と交戦中。不利に陥っている。そこへケロの部隊が助けに来て、危ういところで難を逃れる。ケロ、先陣を切って活躍する。
2)
 拠点の街。隣国から守られたこの街では、ケロの部隊をはじめとする帝国軍をねぎらう宴が開かれていた。イェディズはケロが隊長であることが気に入らない。「少々強いからって、蛙族なんかが……」酒を飲んでくだを巻いている。ケロ、部下達から蛙の体であることをからかわれる。が、ケロは上機嫌で、ハエを採って見せたりしてみんなを湧かせている。が、イェディズはそれも気に入らない。「口惜しくねーのか、なめられて!」
3)
 翌朝、再び出現するケロ隊。イェディズたち部下は、「岩族」という恐ろしい敵についてウワサしている。「そんなのが出てきたら、どうします? 隊長」「どってことないよ」ケロは平然と言う。「アイツに比べたら。アイツ……ぶるぶる!」アイツって誰だ? と疑問に思う部下たち。
 その時、前方に敵部隊を発見。大した数ではない。突撃するケロ隊。
4)
 しかし、敵と戦っているさなか、左右から敵部隊が現れ、ケロ隊を包囲する。前方の部隊は囮だった。ケロ隊は血路を開いてなんとか逃亡。近くにあった骨の壁(古戦場に築かれていた簡易要塞の跡)に逃げ込む。
5)
 敵の数は圧倒的で、味方は負傷兵も増えてしまった。ケロは十数名の決死隊だけを残し、残りは街へ撤退させる。この十数名だけで敵の追撃を食い止めようというのである。イェディズは絶望的な気分になっており、半ばやけっぱちに決死隊に残った。街に戻った後で敵に蹂躙され、囚われてなぶり殺しに合うくらいなら、戦場でさっさと死んだ方が楽だと考えたのだ。
6)
 昨日書いたシーン。「終わりと思えば、それが始まり。負けたと思えば、それが戦い」
 ただし、この時点でイェディズはまだ納得していない。
7)
 敵の総攻撃が始まる。ケロたち決死隊は、僅か十数人で数百の敵に切り込んでいく。その中でケロは、どれほど多くの敵に囲まれ、どれほど傷ついても諦めることなく、次から次へと敵を切り伏せていく。その中で、どさくさに紛れて死にかけたイェディズは、ケロに救われる。
 ケロの異様な強さに恐れをなした敵は、徐々に攻勢を弱める。(敵軍は寄せ集めの傭兵が多い。一斉にかかればケロを倒せるのは間違いないが、そのために自分が死ぬなんてゴメンだ、と考える傭兵たちは、自ら飛びかかろうとはしない)
 とうとう敵は攻撃を諦め、撤退。
8)
 ケロ、無数の敵兵の屍の上に、血まみれで立っている。アゴの下の空気袋が膨らんでしぼんでを繰り返す。「隊長……」イェディズが声を掛けると、ケロはほっとしたように笑って、「ああ、助かった」と呟きながら、疲れ果てて倒れてしまう。
9)
 街に担ぎ込まれたケロ。ベッドで目を覚ます。イェディズがその横で看病していた。外で騒ぎが聞こえる。イェディズが窓を開け、ケロが窓枠を抱きかかえるようにそこから顔を出す。外では街の人々が、ケロを称えていた。「おっ、おっ」嬉しそうなケロ。イェディズは、磨いておいたケロの槍を渡し、照れながらその場を後にする。

投稿者 darkcrow : 2007年01月27日 10:59

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