英雄、と呼ばれる人々がいる。
 竜殺しのリジャール王、大賢者マナ・ライ、炎の剣闘士ルーファス、砂漠に潰えし“見つけるものたち”……
 彼らは幾万、幾百万の人々の英雄であり、みなの頭上に輝く綺羅星だ。
 英雄の創った伝説は、歴史の果てるその時まで、人々の心を躍らせるだろう。

 しかし、英雄にだってできないことがある。

 今、そこにいる妖魔を倒し、小さな村に平穏をもたらすこと。
 今、そこで悩む少女を救い、小さな恋の実を実らせること。
 今、そこから生まれる新たな恐怖に、大きな勇気で立ち向かうこと。

 それを成し遂げるものたちがいる。大きくはない。輝きもない。富や名声、賞賛もない。綺羅星の光に埋もれながら、それでも確かに光り輝き、人々の笑顔のために戦うものたちがいる。
 人々は、蔑みと警戒、そしてわずかな憧れを込めて、彼らのことをこう呼んだ。
 冒険者と。

ソードワールド・オンライン・リプレイ

第2話 Gの食卓

8人いる!

 今日も今日とて、やつらがIRCに集まった。なぜか8人もいる。
 今回から新プレイヤーGさんを加えて、7人パーティになります。ちょっと……いや、かなり大変な人数ですが、まあなんとかなるかなー(いいかげん)

 さて、前回の冒険で冒険者たちが手にいれた経験点は、1人あたり1010点+各自の1ゾロ回数×10点、でした。この経験点によって成長したのは、バアル(シャーマン1新規取得)、ホットウロ(バード2→3)、モルフォ(セージ1→2)の3人。キャラ作成段階で経験点をギリギリまで使っていたために、魔法使いや戦士は成長が難しかったようです。

●各キャラクターのキャラクターシート(クリックで別ウィンドウを開きます)
 ミッジヴァルト / ギ・ナ / モルフォ / バアル / ルビー / ホットウロ

GM そんじゃー、2回目を始めようとおもいまーす。みなさん準備はオッケーですかー?
一同 おー!
ギ・ナ ガイルでもなんでもきやがれ
GM ガイルは今日はこねえよ!
ミッジヴァルト えええええええええええ。
モルフォ 残念にもほどがある
ミッジヴァルト GMキャラは今後ガイルで固定じゃないの!?
GM なんで俺の持ちキャラみたくなってんだよ。
G 今日はってことは再登場もありうると……?
ルビー キャラクターイラストまで設定されてるのに…(※ これ。→
GM ……なお、今回からプレイヤーが1人増えましたが、新しいPCは途中で合流しますので、また後ほど。
G 上手く合流できるか不安もある
GM ま、やってみましょう。では前回のおさらい!
ホットウロ 「おさらいー」
GM へっぽこソーサラー、ガイルくんの依頼を片付けたみなさんは、魔法の短剣ダガー+1を手にいれました
モルフォ 「ボロかったね!」
バアル 「おいしかった」
GM そして、由緒正しい貴ゴブを名乗るゴブリンから、屋敷の場所と、そのなかの財宝の所有権を手にいれました

 未読の方は、ソードワールド・オンライン・リプレイ第1話「やつらが街にやってくる」を是非ご覧ください。
 ちなみに、ダガー+1は、売らずにバアルが使うということで話が落ち着きました。みんなの取り分は、お金ができしだい少しずつ返済していく、ということにしています。

道を見失ったミッジヴァルト

GM では、貴ゴブの屋敷、行ってみますか? つうか、行きたまえ。
ギ・ナ 「おう。叩き(強盗)か」
モルフォ 「いちお譲ってもらったんだから強盗とはちがくない? ……まあ屋敷ってのが本当にあればだけど……」
ミッジヴァルト ミッジは一足先に貴ゴブの屋敷に向かい、途中道に迷って野垂れ死にかけてる。(※ 前回ラストで、ミッジは屋敷にダッシュしたが、誰もついて行かなかった)
ルビー ミッジヴァルトさんを追わざるを得ない
ミッジヴァルト じゃあ、道中野外をさまよってたところをみんなにひろわれる感じで。
GM (※ ちょうどいいや、予定してた遭遇をここで起こそう)じゃあ、道中野外をさまよっていたミッジは、護衛を3人つれた商人の馬車に拾われる
ミッジヴァルト 「た、たすかった……」
GM 「よう、大丈夫かい兄ちゃん」と護衛の冒険者が。
ミッジヴァルト 「あー、すまんが道に迷ってしまったのだ」
GM/冒険者 「不用心だな、道もわからず一人でうろつくなんて」
ミッジヴァルト 「オランに行くにはどちらに行けばいいのか教えてはもらえまいかというかあわよくばのっけってってくれたまえなんて口が裂けても言えないよなあ」
ルビー ヒッチハイクだー!
GM/冒険者 「まあ、それはいいけど……」では、馬車と一緒にひっかえしてきたミッジは、後を追ってきたみんなと合流した、ということで
ミッジヴァルト 「きさまらなにをやってたんだー!!」
モルフォ 「こっちのセリフじゃああああ」と顔面に膝蹴り
ミッジヴァルト 「あべし」
モルフォ (ころころ)9。
ルビー 目いいなぁ!
GM ミッジ、9といってモルさんが蹴ったよ。避けろ
ミッジヴァルト (ころころ)避けた
ギ・ナ 「ところがどっこい」(ころころ)10
ルビー らめえええ
ミッジヴァルト 「ひいいい」(ころころ)よけた
モルフォ 「命冥加なやつ……」
ギ・ナ 「すばしっけえ野郎だぜ」
ルビー 「皆さん、ちょっと、落ち着いてください!」
ミッジヴァルト 「お、おちつきたまえ! はなしあおうではないか!」
モルフォ 「おちついて抜け駆けに制裁を加えようとしてるだけだよう♪」
ギ・ナ 「コミュニケーショソってやつだ」
GM ありえんだろその間違え方。
ギ・ナ ちなみにギナさん。共通語のツとシとソとンがちゃんぽんです。田舎のドワーフじゃあしかたねえって、ことでさ
モルフォ 新設定がきた
バアル (なんというカオスな……)
ホットウロ (無言で首を左右に振る)
ミッジヴァルト はなしがぜんぜんすすまねえ。

 誰のせいだ!

GM/冒険者 「いやー、仲間と合流できたみたいで、よかったな」
ミッジヴァルト 「や、めんぼくない」
モルフォ 「仲間?(ペッ)」
ミッジヴァルト (みなかったことにしよう)
ルビー 「大変失礼をいたしました、以後は保護観察を徹底いたします」
GM/冒険者 「俺たちは仕事があるからもう行くけど……あんたら、このへんをうろつくつもりなら気をつけろよ。ヤバいのがいるらしいから」
ホットウロ 「やばいの? うーん、たとえば、かーねーかーえーせーとか言ってアレクラストの果てまでおっかけてきそうのとか?」
GM/冒険者 「うん。見上げるほどでかい毛むくじゃらが、通りかかった馬車とかを襲うとか」
モルフォ 「毛むくじゃら? じゃあギナさんじゃないね」
ギ・ナ 「オレはカタギはおそわねえよ」
GM え!?
ルビー 驚きの新事実
GM/冒険者 「まあともかく、気をつけろよー」と気さくに言いつつ、馬車は去っていった
ミッジヴァルト 「たっしゃでなー」
ホットウロ 「わ、なんか強そうなの? 皆、興味沸かない?(わくわく)」
ミッジヴァルト 「わかんわかん」
モルフォ 「ホッくんが先頭歩くんなら興味あるよ♪」
ホットウロ 「あっはっは。ちゃんとついて来て、戦闘になったら勇敢に戦ってくれるって、約束するなら喜んで先導はするよー」
モルフォ 「ホッくんがどんな声で泣くのか確認したらちゃんと戦うよ」
GM 怖えよ。
ミッジヴァルト (もうこのこやだ……)

出会い頭衝突

GM さて、そんな遭遇もありつつだな、君たちは貴ゴブの言うとおりの方角に、まる1日ほど歩いた。で、翌日の昼下がりごろになって、丘の上に、なんかそれらしい屋敷が見えてきたよ
モルフォ 「すごいぞ! 屋敷は本当にあったんだ!」
ホットウロ 「やっしきやっしき! だけどゴブリンが建てたにしてはなんとも立派な……(首傾げる)」
ミッジヴァルト (言うとおりの方角に歩いたつもりだったのに……わたしはどこでまちがったというんだろうか……!!)
GM きっと、「東といえば太陽のあるほうだな!」とか言いつつ、ずっと太陽目指して歩いてたんだろ。
ミッジヴァルト 「え? 太陽のあるほうが東だろう?」
ギ・ナ 「殴る方が東だ」
ミッジヴァルト 「そうだったのか!? またひとつかしこくなってしまった……」
ギ・ナ 「地図なんかじゃ右が東だかんよ」
GM (※ 「おはしの手」かよ!)……さあ、数百メートル先に屋敷があるぞ。どうする。
ルビー 「おなかが空きました。早く財宝をせしめて帰りましょう」
バアル とりあえず近づいて様子見します
GM と、君らが近づいて様子見してるとだな……

 さあ、新PCの登場です。

GM 屋敷の門のところに、恍惚の表情で壁にほおずりしている変な女エルフがいる。
G(女エルフ) 「ああ、この柱の彫刻もス・テ・キ! 玄関の意匠もたまらないわぁ……屋根は古代王国中期の影響が強そうね! うふ、うふふふふ(スリスリハァハァ)」

 一瞬、チャットログが固まる。
 ややあって怒濤のよーに、

ホットウロ 「う、うわぁ……」
ルビー 「皆さん、変な人がいます! 気をつけて!」
モルフォ 「門番か……(モニングリオンを出す)」
ミッジヴァルト (び、美人だ……!! 美人だが変態だ……!!)
ギ・ナ 「正気に戻すにゃ、殴るが一等よ」
バアル (叩いたら喜ぶかな?)
女エルフ さて、近づいてくるのに気がつくのは危険感知でよい?
GM いいよ。レンジャー+知力でー
女エルフ (ころころ)1ゾロですかそうですか
ミッジヴァルト どんだけ屋敷に夢中ですか。
ギ・ナ (無言でころころ)11
GM じゃあ後ろからギナさんに殴られたので、−4のペナルティつけて回避してね。
女エルフ ヒラ目で−4とかきつすぎる……
ルビー 無理だッ!
GM ぶっちゃけ6ゾロのみ。

 まあ、避けられるわけもなし……謎の女エルフは、がっつりモールの一撃をくらい、生命力が半減してしまいました。

女エルフ 「きゃぁぁぁぁぁ!」
ミッジヴァルト 「ぬわー、ご婦人になんてことを!」
モルフォ 「今だ! 袋叩きにするわよ!」
ホットウロ 「屋敷の壁に頬擦りする変なのをー、邪悪な神官と暴漢が殴るー♪」
ギ・ナ 「安心せい、みねうちじゃ」
GM モールのみねってどこだよ
モルフォ 「口ほどにもない!」と言って踏む
GM 君何もしてないよね。
モルフォ モニングリオンをグルグル振り回すという大事な仕事があったんで。かんねい一番乗りーっ
バアル ルビーさんに「ゴブリンかどうか確認を」(※ 前回の『変身の仮面』のことを気にしているらしい)
ルビー じゃあセージ技能で見てみます
GM 普通のエルフに見えるよ
ルビー 立ち振る舞いはじゅうぶん異常なエルフだが…「見たところ、普通のエルフのご婦人ですが」
モルフォ 「まぎらわしいのよ(MONI零号器をしまう)」
GM じゃあいまオレンジ色なんだな、モニングリオン
女エルフ 涙目……ていうレベルじゃないけどになりがら「いきなり何するんですか!」
ギ・ナ 「目ぇ開けたまま夢見てるからよ、覚ましてやったのよ」
ルビー 「お嬢さん、いったいどうしてこのようなところで、常軌を逸した行動に出ておられるのですか? よろしければ事情を話してくださいませんか、何か力になれるかもしれません」
女エルフ 「街で珍しい建物があると聞いたから愛でに来たに決まっているじゃないですか」
ミッジヴァルト 「なにおう、ダメだけど美人だ」
モルフォ ミジバルにチョップを入れる
ミッジヴァルト 「なにをするう!」

 鼻の下を伸ばすミッジヴァルトにつっこみ入れつつ話を聞いたところによると、この女エルフ、オランの地図屋で屋敷の見取り図を手にいれ、ここまで見物に来たらしいのですが……

女エルフ 「せっかく見取り図を手に入れても、鍵がかかっていて入れなくて、せめて外観だけでも楽しんでいたのに。素敵な気分も台無しですわ(ぷんぷん)」
ミッジヴァルト 「ですわ」口調か……縦ロールだな。
女エルフ 「ちなみにこの屋敷の持ち主は……」以下くどくど30分ほど由来を語る
GM そうやって語るなら分かるが、ここは偉いソーサラーの屋敷だったそうだ。もう40年も前に他界してるけどね
バアル 「ソーサラー?」
ホットウロ 「?????ゴブリンの屋敷じゃないのー?」
モルフォ ゴブリンが本当に住んでたかどうか、今は無人かどうかこれで怪しくなったね
ミッジヴァルト 「まさかかつぎおったのかあのゴブリンめー!!」
ルビー ゴブリンソーサラーとかっているんですかね?(※ ルールブックにはいません)
モルフォ 「まあこの面子ならドアの鍵くらいなんとかなるけど。なーんか罠っぽい感じー」
ギ・ナ 「ところで、オレが作ったたんこぶに気づいてねえ女、名前くれや」
モルフォ 「ギナさん、人に名前を訊ねるときは……刃物をつきつけるのが常識だよ?」
女エルフ 「全く、貴方たちに名乗る名はない! と言いたいくらい失礼な対応をしておいて……」
ミッジヴァルト 「そろそろ“キュアー・ウーンズ”のひとつでもかけてやったらどうだね……」
ルビー 「だそうです(チラッ)」
モルフォ まだ疑っているけど、言われてイヤそうな顔でかける
女エルフ 「ようやくまともな話ができそうな人が……あら? でもなんかちょっと頼りなさそうな?」
ミッジヴァルト (グサッ)「ど、どうやら最近耳が遠くなったようなのだが、いまなんとおっしゃられたのかなお嬢さん?」
ギ・ナ 「自動販売機に並んでそうな面だとよ」
ミッジヴァルト (どよんど) 兜の面が勝手に下りてくるほどだよ。
モルフォ ギナさん、もっと時代考証を考えないとだめだよ!「ランバダ〜〜〜!!」

 ……ともかく、モルフォの“キュアー・ウーンズ”によって7点回復。女エルフのダメージは5点でしたので、全快しました。

GM エルフさん、傷が全快して2点分鼻血ふいたよ
モルフォ 鼻血キャラか!
女エルフ(エレミール) 高尚なエルフは鼻血は吹きません。「貴方たちのせいではあるとはいえ、治療はしてもらいましたし、名前くらいは名乗りましょう、私はエレミール・アルカリンといいます」

(※ クリックすると、キャラクターシートを別ウィンドウに表示します)
モルフォ ではこっちも名乗る。自己紹介はセリフにしなくていいよね
GM いいよん。お互い紹介した、としましょう
ミッジヴァルト 「とおりすがりの仮面ファイターです……」
モルフォ 「ちょっと痛々しいぞ」
ギ・ナ ※なおこの時のギナの自己紹介はこちら「趣味特技欄は暴力。前科多数。嫌いなものは共通語のシとツとソとン。ヨロツク」
モルフォ 「意外と社交的なんだ……」
GM とらえ方前向きだね!?
エレミール ルビーを見ながら「あら? そこの貴方、ソーサラーではないですか? 確か古代語魔法には鍵を開けるものがありませんでしたか?」
ルビー 「ええ、“アンロック”という鍵を開ける魔法があります」
バアル あと自分の“鍵開け”技能?
ホットウロ 「ん? 呼んだ?<“鍵開け”」
GM そうだね、それでも開くよ
モルフォ 「で、エレミールだっけ? 中に入れたら見取り図見せてくれる?」
エレミール しばし考えてから「そうですね、よいでしょう、ただし……」
ミッジヴァルト (ああ……なんか話が進んでいるなあ……)
モルフォ きっとミジバルはいま面頬おろしたまま体育座り中だね
エレミール 「……屋敷内部はできるだけ破壊しないこと、発見物は均等に配分することを条件に追加してもらいたい」
モルフォ 「まかせてよ!(MONIぶん回しながら)」
ギ・ナ ただいまモールの素振り中
ミッジヴァルト 以心伝心すぎるそこのふたり。
エレミール 「余りに目に余るようなら後ろから誤射を装って始末してしまえばいいかな(コッソリ)」

 ……お互い、第一印象さいてーだな。ほんと、大丈夫か、このパーティ?

いざ、探索開始

ルビー 「それでは話もついたところで、みんなで中に入ってみましょうか」
GM これが、エレミールのもってる見取り図ね。今後は、これを見ながらダンジョンものやりまーす

 というわけで、前回のティータイムで予告した「オンラインでダンジョンをやる方法」というのが、これです。
 最初から全体のマップが分かっていれば、プレイ中に描く必要はないですからね。ちょっと特殊な状況が要求される(今回みたいに、見取り図を先に手にいれてあるとか)ので、毎回毎回は使えないというのが難点ですが。
 みなさんも、この先のリプレイはマップを参照しながら読んでみてくださいねー。マップ画像をクリックすると、別ウィンドウで開きます。

モルフォ おお。殺人事件らしくなってきたね
ミッジヴァルト だいいちのぎせいしゃはほっくん! つぎつぎところされていくみんな……!!
はんにんはわたし!!
ルビー おまえ犯人か!?
バアル ヤスが犯人だ?
ギ・ナ オレだがどうした
ミッジヴァルト 真犯人がおった。
ルビー 「まずは、普通に鍵を開けられるか、試してみていただけますか?」
GM じゃあ、誰か鍵開けてくれ。“鍵開け”はシーフ+器用です……あ、というか、どこの扉にはいる? 視ての通り、南面に3つ、側面と裏にも勝手口があるけど
モルフォ 入り口が複数あるなら分かれて入るテもあるね
バアル とりあえず正面玄関らしいAの扉。(ころころ)11
GM 開いたよー
ホットウロ 「……シーフとしての出番無いよー」
モルフォ 「え、ホッくんって歌考える以外に出番あったの!?」
エレミール あ、そういえばGMに質問。屋敷とかの中って精霊とかどんなのいましたっけ? ノームは無理?
GM 無理
エレミール えらく行動が制限されそうですね

 エレミールは、精霊の力を借りて魔法を使うシャーマンです。その性質上、シャーマンの魔法は、対応した精霊がいない場所では使うことができません。火の魔法を撃つには火種が、土の魔法を使うにはむきだしの地面が必要……とかね。

ルビー 「ときに……、この屋敷の持ち主だった人は、どんな方だったのですか?」
エレミール 「高名なソーサラーで……」以下略あとはGM頼みます
GM はい。屋敷の持ち主だったソーサラー、ギルディンは、100年近く昔に活躍した人です。主に古代王国の遺産の研究に没頭していたんだが、晩年は都心を離れ、郊外で隠居していたとかなんとか
エレミール 「……という方です、お分かりになりました?」
ルビー 「ありがとうございます。というのも、底意地の悪いことで有名だ、などということであれば、屋敷の入り口などもっとも警戒せねばならないところですからね」
GM ちょっと意地が悪かったというか、イタズラ好きだったという話はある
モルフォ 「長生きしてる人間にはろくなのいないわね……」
ギ・ナ (この先、イタズラで幽霊になって出てこられたらコトだ。なにしろ殴れねえ……)
GM さて、では誰が先頭に立つのか決めてもらおうか。前に2人くらいは並べるよ
バアル 誰もいなければ出ます
GM もう一人、だれか出る?
モルフォ 「じゃあ男の子がんばって☆ 荒事は苦手なの」
GM 男の子、挙手ー
ルビー
GM じゃあルビーが先頭に……
ホットウロ 「僕は一番後ろにいるよ、……なんでホイホイついてきたんだろ僕」
ミッジヴァルト ミッジはしんがりを幽霊のようにふらふらついていくよ。
モルフォ どんだけヘコんでるんだ
GM まあ、冗談ぬきにすると、一番前は固い人がオススメだ。ミッジかギナさん
ギ・ナ おばけの相手は断固拒否する
モルフォ また新たな設定が!
ミッジヴァルト なにか立ち直るきっかけがあればいいんだが……。やいのやいのあった結果押し出されたことにしよう。
GM 了解。では最前列のミッジとバアル、Aの部屋だ。正面に扉があるよ
バアル 罠がないかチェック
GM 罠チェックは、シーフ+器用でどうぞ
バアル (ころころ)1ゾロ。
GM 全然分からない。もう罠が有るかどうかなんて、さっぱり不明。
バアル ゾロ多い
ミッジヴァルト 「なむさーん!」とりあえずふみこんでみたよ!
モルフォ 「おまえの犠牲はムダにしないぞ……」
ミッジヴァルト 「ふ、骨は拾ってくれたまえ……」
GM ばたーん! と扉が開いた。なにも起こらなかった
ルビー 「あーびっくりした……」
GM では、Bの廊下だ。左と正面に扉。右には扉のない通路があって、むこうにでっかいホールが見えている……のだが。
元々はとても美しかったであろうホールが、今なんかグチャグチャだ。カーテンとか壁とかボロボロになってて、床には食べ散らかしがごろごろと
エレミール 「な…な……なんてことを!」
モルフォ 「こりゃ値打ちものは期待できそうにないわねー」
GM あと、動物園みたいな匂いがする
ギ・ナ 「落ち着くぜ」
ルビー 「うっ……、くさっ、だめ、私だめ」
ミッジヴァルト 「これはゴブリンが住んでいたというのも本当らしいな?」
モルフォ 「ゴブリンかどうかはともかく、誰かが最近まで住みついてたのはたしかかな」
GM さてね。詳しく調べるなら、シーフの“捜索”でよろしく
モルフォ 「ホッくん、待ちに待った出番だよ」
ホットウロ 「ん」(ころころ)14
GM じゃあ、ホットウロは長い毛が落ちているのを見つけた。人間のものではなさそうだが
ホットウロ 「ん、これ何だろ?」
エレミール 「なるほど……ふふ、ふふふ、この毛の持ち主がこんなことを……ブチコロシテヤル(ぶつぶつ)」
GM 詳しく鑑定するならセージ+知力で
ホットウロ 「よろしくー」
モルフォ おっけー
ミッジヴァルト (ころころ)10
GM その目では分からないな。とりあえず、ゴブリンの毛ではない
ミッジヴァルト 「ゴブリン……の毛ではなさそうだが」
ギ・ナ 「若ぇ衆だった頃のオレのでもねえなあ」
モルフォ 「ギナさん子どもの頃からハゲだったわけじゃないんだ」
ギ・ナ 「そりゃあイケメソよお」
GM めそ……!
モルフォ 背中にチャックついてそうだね。(ころころ)10
GM モルフォにもよく分からない
モルフォ しょせん寺院で詰めこんだ知識には限界があった
GM ルビーさんもやる?
ルビー やるだけやってみましょう(ころころ)15
GM おう、高い。ルビーのその達成値だと、どうもこれは、巨人族の毛っぽい……? ということまで分かった。具体的なモンスター名までは分からない
ルビー 「(ペロ)これは……、巨人族の毛!」
バアル 「味があるのか…」
ミッジヴァルト 「ほう、なんだ、巨人族か……巨人?」
モルフォ 「へえ……」
GM まあ、巨人といっても2mくらいから10mくらいまで、いろいろだがね

 巨人というのは、ソードワールドのモンスター分類の1つ。その名の通り、大きな人型のモンスターのことを言います。上でGMが言っている通り、大きさはさまざま。ただ、いずれもかなり高レベルの、強敵であることには変わりありません。

モルフォ 「なんかいやな予感しない?」
エレミール 巨人族ねぇ、オーガーとかもその類だったっけ?
ホットウロ 「……ていうか、なんでそんなのが屋敷の中にいるんだよ」
モルフォ 「これは、もしかしたら外出中かもしれないから、戻ってこないうちに手早く物色して帰った方がいいかもね」
ミッジヴァルト 「ふん、帰ってきたところで、刀の錆にしてくれるぅー……!」※説明しよう、ミッジは面を下ろすと若干気が大きくなるのだ!!

 また変な新設定がきた。

ミッジヴァルト ※あとちょっとやけになっている。
モルフォ 気が大きくなりすぎて、帰ったら結婚するんだとか言っちゃうんだな
ルビー ミッジさんがしんじゃう!
ギ・ナ 「よし、息辛そうだ、面を上げてやろう」
ミッジヴァルト 「きゅ、急用を思い出したんだが帰ってもいいかね?」
モルフォ むんず>ミジバル
ギ・ナ 面を下げる
ミッジヴァルト 「どっからでもかかってくるがいい邪悪な巨人どもよー!」
ギ・ナ 面を上げる
ミッジヴァルト 「じつは実家の祖母が危篤でな……!?」
モルフォ (おもしろい……!)
ギ・ナ 「こりゃおもしれえや」面を下げる
ミッジヴァルト 「ばっちこーい!!」
ギ・ナ 面を半分まで上げる
ミッジヴァルト 「かかってきたらたちむかうことについてこちらとしてはやぶさかではないがみんなはどうしたいのか多数決で決めるのが民主的でいいと思うがみんなの意見を聞こうか?」
モルフォ (めんどくさい……!)
ギ・ナ 「おう、錯乱しやがった。よし、更に面をひん曲げてみると……」
ミッジヴァルト 「あばばばばば」
ギ・ナ 「うおっ!? いかん。元に戻そう」

 ……遊んでないで、先に進みなさいよ、きみたち。

住人たちはいずこ?

 続いて、一行は廊下を挟んで向かい側にある食堂を探索してみます。しかしこちらは、ホールとは対照的に、きれいに片付けられていました。

モルフォ 「ゴブリンはこんなにキレイにしないよねえ」
バアル 埃が積もってますか?
GM 家具とかは古いものだけど、ホコリが積もってる様子はない。掃除されてるみたい
バアル 「姑ごっこをしてみたかったが、ダメそうだ。誰かが掃除している」
モルフォ (バアルさんって真顔でこういうこと言うからよくわかんないなあ)
ミッジヴァルト だめだ状況がさっぱりわからなくなった……。
モルフォ 「ホールがああだったんだから、巨人本人がかたづけ大好きってことはないよね」

 さて、ここでちょっと作戦会議になりました。
 ホールと食堂のちぐはぐな状況から、屋敷の住人が複数いるのではないか、とPCたちは推測しました。彼らがいつ戻ってくるか分からないために、次にどこを探索するかで意見が分かれたのです。
 モルフォの案は、食料庫やキッチンの方面を探索して、その状態からすぐに住人が戻ってきそうかどうかを確認する、というもの。
 一方、エレミールが出した対案は、いざという時に逃げにくくなるであろう2階を先に探索しておく、というものでした。
 他にも、二手に分かれる案、「食料庫……いきたくない。だって、この場合の食べ物って……ほら、ねぇ」案(ホットウロ)、「食料庫だなあ。オレも腹が減ったし」案(ギナ)など、様々な案(?)が浮かんでは消え、最終的に……

エレミール ではこうしましょう。西階段の手前で聞き耳を立てて、物音がしないようであれば食糧庫を覗いて、物音がするようであれば広いホール辺りに退却。食糧庫ちら見ならさして時間もかかりますまいしね
モルフォ とりあえずナマモノの保存状態を見たいだけだしね
ミッジヴァルト 「う、うむ、それが妥当じゃないかね」
バアル 静観していたけど、小声で「エレミールの方法に一票」
エレミール 「では慎重に行きましょう」
GM では、西階段に向かう途中、Dの廊下にさしかかったあたりで、全員、レンジャー+知力+2Dで達成値を教えてください

 結果、一番達成値が高かったのは、エレミールの11。

GM エレミールは、背後から何者かの視線を感じた
エレミール 「誰です!?」と叫びながら弓を構えて振り返る
GM 誰もいないね
ミッジヴァルト 「で、ででででた!?」
エレミール 視線の気配は? 消えましたか?
GM 消えてしまったよ
ミッジヴァルト 「な、なんだね、おどろかさないでくれたまえ!」
ギ・ナ 「びっくりするじゃねえかっ 妙な声だすなっ」
モルフォ わたしも11だから気づいたわけだよね
GM ですね。モルフォも同じ視線を感じた
モルフォ 「できれば気づいてないフリしたかったけど……」
エレミール 「何かの視線のようなものを感じたのですが……幽霊の類でしょうか?」
ホットウロ 「ちょっ! 怖いってば!」
ミッジヴァルト 「はははは、お、おばけなどいるわけがななななな」
GM ま、とりあえず、今すぐに何かが起こるという気配はないよ
モルフォ 「幽霊相手だとこのパーティ頼りないなあ」前衛がおばけ苦手なのばっかじゃちょっと……
エレミール 「まだ敵とは限りませんが」ここからはセンス・オーラ(※ 周囲の精霊を感知する能力)である程度周りを確認しながら行きます
GM あ、センス・オーラした?
エレミール ほい、今しがたから
GM えーと、ブラウニーの気配がないよ

 ブラウニーは、建物の精霊。人の住む建物に発生し、家人が寝ている間に掃除や雑用をしてくれたりするいい子です。

GM あと、微かにだが、歪んだ生命の精霊の気配がする。要するにアンデッド臭い
エレミール 「……生命の精霊の気配が濁って感じます」
ミッジヴァルト 「……ということはいまだれがかたづけてるんだねねねねねね」
バアル 「掃除好きな幽霊だ」
モルフォ 「キレイ好きなメイドさんのゾンビでもいるのかな」
ルビー 冥土さんだな
エレミール 誰が上手いこと言えと
モルフォ 言おうと思ってやめたのに!
バアル 土産が必要だ
ミッジヴァルト (キレイ好きなキレイなメイドさんのキレイなゾンビなら会いたいと思っている)
GM 女なら何でもいいのか!
エレミール 「かぶりつかれても知りませんよ?」
モルフォ なんとなくミジバルを鎧のスキマからつねる
ミッジヴァルト 「いった!?」
バアル 「ゾンビにかまれたか?」
ギ・ナ 「む、な、なんだ! なにがいた!?」

 続いて、一行は警戒しながら食料庫に入りました。
 中には、麻袋に詰め込まれた野麦と、タル詰めの塩漬け肉が保存されていました。どちらも保存の利く食糧ということで、あまり時間経過は分かりません。
 そして、床には地下室に繋がる落とし戸も発見。下はワインセラーになっていましたが、貯蔵されているワインは新しいものばかりでした。
 何か変わったものはないかと、バアルが“捜索”してみますが……

バアル “捜索”。(ころころ)8
モルフォ 蔵に不自然な隙間があって、ずらすとチャラララーン
GM そんな定番はなかった! ふつうのワインセラーだ
モルフォ なにい。なんてやる気のない家主だ
ミッジヴァルト ふつうの家主はそんなとこにやる気を割り振らない。
ルビー 「さらに地下室、ということはなさそうですね(クッチャクッチャ)」
GM 肉食ってるんかい!
ルビー 「何かしまうものありませんか?(一枚口にくわえて)」
バアル 「とりあえず食料の様子から、ごく最近人が住む、あるいは入った様子は見えるな」
モルフォ 「いよいよ、巨人でもゴブリンでもない住人がいるみたいね」

 さて、ここまでに探索した部屋は4つ。今回のシナリオは、探索中の時間経過(=探索した部屋数)に応じて、イベントが起きる構造になっています。
 というわけで、ここで1つイベント発生です。

GM というふうにだな、君たちがワインセラーでわいわいやってると、遠くの方でギィィィィィ……
ミッジヴァルト (ギクッ!!)
エレミール 「お約束ですことね」
ミッジヴァルト なんてのんきなねえさんだ。
GM 扉が軋む音のようだ。音がしたのは、Aの玄関のほうみたいに聞こえた
モルフォ とりあえずダッシュで向かう
バアル 同じくダッシュ
ホットウロ あとおっかける
ルビー 必死で追いかける
ミッジヴァルト ワインと肉両手にへどもどする。
ギ・ナ 「くっちゃくっちゃくっちゃくっちゃ……」

 一行はCの廊下までダッシュ。そして、扉のそばで戦闘態勢をとりつつ、「何者か」を待ち構えます。

GM では、きみたちが待ち伏せしていると、AB間の扉がきしみながら開いて……
向こうから、金属製の、人型をした、メイド服を着たものが……
モルフォ おっと
エレミール メタルなゴーレムか
ミッジヴァルト (び、美人……じゃない!!)
GM がっしょんがっしょんと入ってきて、君らの方に目らしきものを向けると「オ客サマ ハッケン! ハッケン! ハッケン!」
ホットウロ 「うわっ!? なんか地味に怖っ!?」
ルビー (機械のメイド……、機械メイドだッ!)セージで判定してみましょう。(ころころ)12
GM それなら分かる。あれは、ティンプレート・ゴーレムというものだ
モルフォ いわゆるテンプレ
ミッジヴァルト だれうま
モルフォ 語源語源!
ミッジヴァルト わかるけど!
GM 古代王国期に作られたゴーレムの一種。素材はブリキ
エレミール 「なるほど、妙に手入れされていたのは“使用人”が居たというわけですわね」
モルフォ 「ゾンビよりはマシだけど……(と武器を構えなおす)」
GM んでまあ、そいつが体の節々から蒸気を噴きながら、がっしょんがっしょんがっしょんと駆けよってくるよ
モルフォ 「こわ!?」
GM で、君らの目前にくると……
ミッジヴァルト 「ひいいいい、怒ってるのか!?」
GM ぺこりとお辞儀。「イラッシャイマセ!」
ミッジヴァルト 「……へ?」

孤独のメイドロボ

エレミール なんか脱力して弓を降ろします
GM/ゴーレム 「オ部屋ニ ゴアンナイ シマス!」
ミッジヴァルト 「これはどうもご丁寧に……」
ホットウロ 「…………部屋?」
ルビー 「ど、どうしましょう?」
GM ゴーレムは、ホールの方に入っていくよ。君らを案内しようとしているようにも見える
ホットウロ 「わ、わかったぞ! 僕らはその案内された部屋で解体されて干し肉になっちゃうんだ!」
ミッジヴァルト 「ブッ!」さっき食べた塩漬け肉噴いた。
ホットウロ 「うわっ!? 汚っ!」
ミッジヴァルト 「おまえがへんなこというからだー!!」
モルフォ 「これは……最悪の場合、あいつをバラバラにしてお持ち帰りできるわね。ついてきましょう」
ルビー 「売れますかね?」
モルフォ 「歩くマジックアイテムだよ? たぶんだいじょうぶ!」
GM 珍しいゴーレムだから、オランの学院なら買い取ってくれるとおもうけどね
エレミール 持ち出そうとすると防衛機構が働いて攻撃してきそう。武器は持ったまま、警戒しつつ、距離を保ってついていきましょう
GM ゴーレムは、Gのほうへ、扉を開けて入っていくよ
エレミール 「応接室に向かっているのかしら?」
GM うん。応接室のほうの扉をあけて「コチラデ オマチクダサイ」
ミッジヴァルト 「はあ、これはどうも、おかまいなく」
モルフォ 今回のサブタイは「Gの食卓」に決定だね。ジャイアントかゴーレムかはともかく!

 というわけで、そうしました。

ミッジヴァルト 「いったいどうなっとるのかねこれは」
ルビー むむむ、前の持ち主はソーサラーだったんですよねえ
エレミール 「ご主人は今どちらにいらっしゃいますの?」>冥土ゴーレムに
GM/ゴーレム 「寝室ニ イマス!」
ルビー 「ワーオ」
ミッジヴァルト 「い、いるのか」
モルフォ 「寝室には近寄らないようにしようね♪」
エレミール 寝室のほうから歪んだ生命の精霊の気配がしてたり?
GM さあ、そこまで行かないと分からないな
ミッジヴァルト 「……で、いまから呼んで参ります、とか言うんじゃないだろうね?」
バアル 「ここで待ってたら、ご主人が来る?」>メイドゴーレム
GM/ゴーレム 「モウシワケ ゴザイマセン。ギルディンサマ ハ ゴビョウキデス」
モルフォ 「……いよいよいやな予感」
ホットウロ モルフォの耳元でひそひそと「これって部屋でお亡くなりになっているパターンじゃない?」
モルフォ ホッくんにひそひそ声で答えて「おとなしく寝てるだけならいいけどね……」
ルビー 肩がひと震え
ミッジヴァルト (となるとこやつは主人が死んだことにも気づかず40年間……)「ブワッ(´;ω;`)」
GM/ゴーレム 「オ食事ヲ ゴヨウイ シマス!」
エレミール 「いえ、おかまいなく」
GM/ゴーレム 「オ屋敷ノ ゴアンナイガ イイデスカ!?」
エレミール 「いえ、ところで……この屋敷で”入ってはいけない部屋”はありますか?」
GM/ゴーレム 「ぴーーーーー きゅるるるるる……」
バアル モデム通信?
GM/ゴーレム 「? ?? ぶすぶすぶすぶす……」
エレミール いかん、暴走し始めてる!?
モルフォ 「バラす手間が省けたね」
ミッジヴァルト 「どうしたー!! し、しっかりしろー!!」
GM/ゴーレム 「アリガトウ ゴザイマス! シッカリシマス!」ゴーレムは、なんかきみらの役に立ちたくてウズウズしてるようだが
モルフォ 「そうねえ……このお屋敷秘蔵のお宝みたいなのがあったら見たいかな(目をギラギラさせながら)」
ホットウロ 「モルフォ、君絶対ファラリス教だろ?」
モルフォ 「持ち主もいないお宝なんてお宝がかわいそうだよ!」
ミッジヴァルト 「お宝なんてどうでもいい!! おまえたちこそが宝だー!!」
ルビー まとめに入ってるー!?
モルフォ それは最終セッションで!>ミッジ
ミッジヴァルト はやまった。
GM/ゴーレム 「オ宝 アリマス!」
モルフォ 「じゃあ、案内してもらえる?(ニコニコ)」
GM/ゴーレム 「ハイ!!」ぶしゅーっ、と関節から蒸気を噴きつつ、軽い足取りで東階段に向かうよ。「ドウゾ コチラヘ」
ミッジヴァルト (けなげだなあ……)
エレミール 「ご主人の寝室まで案内されたらまずいような気がするのですが……」
モルフォ モルフォは金が絡むととたんに軽率になるのでまったく気にせずついていきます
GM では、階段を途中まで上っていくとだな、いきなりゴーレムの頭がぐるりと180度回転して
モルフォ 「ぎょ!?」
GM/ゴーレム 「コノ段ヲ フンデハ イケマセン」と、足下を指さしている
モルフォ 「へえー」
GM で、そこを一段飛ばしに昇って先へ
モルフォ 「危なかった……食料庫に寄り道しててよかった……のかな……」
ギ・ナ 「そう言われるとだなあ」
GM ……踏むかね、ギナさん。
ギ・ナ 踏む
ミッジヴァルト 「ふんだー!!」
ルビー 「ちょっ、あっ、あー!」
モルフォ 先に飛び越してるってことでいいかな
GM いいよ、同じ事だし。
モルフォ あーっ
エレミール 階段が坂になって滑り落ちるとか?
GM いや、東階段を昇った先の廊下が、ギャラリーになっていてですね。そこに前衛芸術みたいな大きな彫刻があるわけですね
ギ・ナ 「お、お、お、お、お?」
GM 大きなボール型をした……
ミッジヴァルト アッー!!
ホットウロ 「……ギナー、オランにもし帰る事が出来たら、ファリス神殿に治療にいこうね。頭の」
GM ゴトッ ゴロンゴロンゴロン……
モルフォ つまりなんとか反応しなければ、真っ先にひらべったくなるのはモルフォ
GM そういうことだ。回避か受け止めるかしてくれ
ギ・ナ 「ごろんごろんごろん……」

 はい、お約束の鉄球ゴロゴロですね! 早くなんとかしないと、下の人も連鎖的に巻き込まれるぜ。

モルフォ 「なんぼのもんじゃあああああ」
GM 受け止めるなら冒険者+筋力で9!
モルフォ (ころころ)げっ
GM はい、巻き込まれた。
モルフォ 「にゃあああああ!?」
ルビー しぎゃぴー
ギ・ナ 「お、お、おー、おーっ」
GM 次の人、だれですかー
ミッジヴァルト 「こなくそー!?」(ころころ)10!
GM ん、ギリギリで止まってるわ。モルフォごと、ミッジががっちり受け止めた
ミッジヴァルト 「ぬぎぎぎぎぎ」
ギ・ナ 「やるじゃねえか、アルミ缶」
ルビー 「さすが、ミッジヴァルトさん!」
ホットウロ 「た、た、た、助かった」
エレミール 「盾として(ボソッ)役に立ちますわね」
ミッジヴァルト 「ちょ、それよりはやくこれなんとか……」(※ まだ鉄球を支えてるらしい)
GM まあ、巻き込まれたモルフォだけ、ダメージ10点くらってください。鎧で減点可能
モルフォ 「きゅう……」

 しかし、鎧での防御ロールでもひどい目を振り、差し引き7点もダメージを受けてしまうモルフォでした。さんざんだな。

GM じゃあ、ゴーレムがバタバタと降りてきて「ダイジョウブデスカ?」
モルフォ 「あんまり……」
GM/ゴーレム 「テアテ シマス!」エプロンのすそをびりっと破いて傷口に巻こうとするが
モルフォ 「いいよ自分で治すし……」
ホットウロ 「むしろ、この脳筋の頭を治療してやってよー」とギナを指差す
エレミール きっと破いたエプロンのハシで頭をきゅっきゅと
モルフォ ということで“キュアー・ウーンズ”をひとつ
GM はいよ、やってください
モルフォ (ころころ)よーし! 元気全快!!「シャキーン」
ミッジヴァルト 「ギ・ナー!! 踏むなといわれとろうがー!!」
ギ・ナ 「すまねえすまねえ。次はもっと気をつけて踏むからよ」
ミッジヴァルト (だめだこいつはやくなんとかしないと)
GM さて、ではゴーレムは、また上に登っていくよ
エレミール とりあえず、今度は普通に登りましょう……
ミッジヴァルト ギ・ナがまた踏まないかガン見しながら昇ったよ。
ギ・ナ 「こうして考えるとだな……これまでの損害は、すべてオレ因というわけか」
ルビー 「そのよーです」
ギ・ナ 「やりきれん。肉と酒だ」
ミッジヴァルト 「はいよ」(※ どさくさで食料庫から持ち出してた)
ギ・ナ 「くっちゃくっちゃくっちゃくっちゃ……ぐびぐびぐび」
ミッジヴァルト (すくなくともこうしてくれてるあいだは平和だ……!!)
モルフォ 「しかたないよ……ギナさんがやっちゃうのは計算に入ってるし(あきらめ顔で)」
ルビー なんという冷静で的確な判断力なんだ!

変わり果てた主

GM では、ゴーレムはそのまま長廊下に出て、みんなが付いてくるのを待って、先へ進む
ルビー 「しかし、これだけ物音立てても起きてこないのですから、やはり館の……、不当なほうの住人は不在と見るべきでしょうか?」
ミッジヴァルト 「やっぱりいるだろうかね? 不当なほうの住人。こやつのことなのでそういうのもしっかりおもてなししてしまって……」
エレミール ところで長廊下の辺りまで来てたら、生命の精霊の歪んだ気配が強くなるとかはありますか?
GM なるね
エレミール 「うぷ……やはり屋敷の持ち主は……」
ルビー 「ああ、だんだん恐ろしくなってきました」
GM では、ゴーレムは研究室の扉を開けて「ドウゾ! ギルディンサマ ノ タカラデス!!」
ルビー 寝室じゃなくてそっちかよ!「見たくない! 見たくない! 帰りましょう!」
バアル (お宝と聞いて黙っていれん。)
モルフォ 少し警戒心はできたけど、好奇心が勝って覗こうとする
GM 覗いてみると、研究室の中には、特に人影とかはない。モルフォには分からないが、なんかいかにも実験器具らしい、あやしい道具がいっぱいある
モルフォ 「これがお宝〜?」
GM/ゴーレム 「ギルディンサマ ノ 研究ハ タカラモノデス!」鼻からブシューっと蒸気ふいてる
エレミール ものすごく誇らしげに?
GM ものすごく誇らしげに。
ミッジヴァルト 「やはりおまえたちこそがー(ry」
バアル 「残念。換金性のある宝じゃなさそうだな」
モルフォ 「まだまだ! きっと研究に使われてる素材とかすごいだろうし!」

 というわけで、みんなで研究室を“捜索”
 なんとびっくり、シーフ技能もないモルフォがヒラ目で宝箱を発見します。さすが、欲が絡むと強い。
 宝箱には2点魔晶石が1つ入っていました。魔晶石というのは、魔法のエネルギー源になる宝石のこと。魔法使いは、自分の精神力の代わりに、魔晶石の精神力を使うことができます(使い捨て)。いわば、魔法の電池といったところでしょうか。

エレミール 「これは私が“借りて”おきましょう、何があるかわかりませんし。
さて、どうします? 館の主人とご対面か、それとも他を探索して触らぬ神に祟りなしか」
バアル 「いずれは調べないといけないだろうから、寝室の様子を見るだけ見てみたらどうだろう」
ミッジヴァルト 「……み、見るのかね」
ギ・ナ 「面くらい拝んでいこうや」
モルフォ 「そうだよね、せっかく来たんだし」
GM/ゴーレム 「ギルディンサマ ニ アイマスカ?」
ミッジヴァルト 「あー、いま虫の知らせで父方の祖父に不幸があったと……」
ギ・ナ 面を下げる
ミッジヴァルト 「挨拶だけでもさせてもらおうか!!」
ギ・ナ 「よしその意気だ」
エレミール 一応、挨拶という名の弓を構えよう(ぇ
GM では、ゴーレムが寝室の扉を開けるよ。「ギルディンサマ オ客サマ デス!」で、中に入っていく
モルフォ モニングリオンの玉にキスして、構える
エレミール ゴーレムがあっさりぶち壊されて頭が転がってくるとかないよね?
GM ないない。えーと、中を覗くかな?
モルフォ とびらをけりあけ おどりこんだ!
GM すると、躍り込んだモルフォの目の前に白骨死体が
モルフォ 「……」
ミッジヴァルト 「おじゃましていまぎゃー!!」
ギ・ナ 「すっかり白くなっちまってえまあ」
エレミール 骨が動き出したり?
GM 骨が動く気配はない。部屋の中には立派な天蓋付きのベッドがあって、その上に、もう骨も風化しかけた古い遺体がひとつ。あと、脇のテーブルの上には、冷めてしまった食事を載せたお盆が置かれている
エレミール ん? 妙な生命の精霊の気配ってそれじゃない……ですよな?
モルフォ 死体までは完全に予測していたので、むしろなにかが襲ってくるかどうか警戒中
エレミール これはやっぱり上から来るぞ、気をつけろ! というやつ?
ミッジヴァルト おれはせっかくだから赤い扉を(ry
モルフォ こうしてミジバット越前はクリムゾンを手に入れた
GM さて、ではエレミールさん。そのとき、むせ返るほどのアンデッドの気配が部屋に充満した
ルビー ヒィッ
エレミール 「退避ぃぃぃぃぃ!」
ミッジヴァルト 「で、ででで出たー!?」
ギ・ナ 「おっおーぅ」
ホットウロ 「うわーん」
エレミール とりあえず、長廊下まで下がりましょう
GM じゃあ、退避しようとしたエレミールの行く手を塞ぐように、長廊下のほうから半透明の人影が……
エレミール な、に?
ルビー 「ひいっ!?」
エレミール まず……一番やわいところに来られた!
ミッジヴァルト 「はさみうちなんて聞いてないぞ! 断固としてこうぎする!!」
モルフォ モニングリオンをぶん回して臨戦態勢
GM 「待ちたまえ」と人影が言っている
ギ・ナ 「たまえときたぞ、半透明」
バアル ナイフを立てて警戒
GM/??? 「そんなものを振り回しても無駄だし、私も君たちには危害を加えられない」
ルビー 「あ、あなたは?」
GM/ギルディン 「私はギルディン。ソーサラーだ」
モルフォ 「あ、そう」
ミッジヴァルト (ポカーン)
GM/ギルディン 「君たちは冒険者だな?」
ルビー 「ええ、だいたい!」
GM/ギルディン 「では、金次第でなんでもするね?」
モルフォ 「はい、お金次第でみんなに笑顔と幸せと血しぶきを振りまく冒険者です」
ミッジヴァルト
GM それをきくと、ちょっと引きつり笑いとか浮かべつつ「そ、そうか……頼もしいな。まあ察しているだろうとおもうが、君たちに依頼したいことがあるのだ。話を聞いてくれないか」

亡霊の依頼

ホットウロ 「依頼?」
ミッジヴァルト 「まさか不当なほうの住人の話かね……?」
エレミール 「もしかして、1階のホールの惨状に何か関係があることですの?」
GM/ギルディン 「うむ。見ての通り、私は既に死んでいる。しかし、こうして死にきれずにいるのには理由があるのだ」
エレミール やはりメイドゴーレムのことかな?
GM/ギルディン 「君たちを案内してきたあの子……私はブリギットと呼んでいるのだが」
モルフォ ははあ、ブリキとかけたシャレ
バアル 性別を聞きたくなるような名前だ
GM/ギルディン 「あの子の命令を解除せぬまま、私は死んでしまってな……」

 事の始まりは40年前。命令を解除されないまま主人を失ったブリギット(メイドゴーレム)は、永久の労役に囚われ、ただ一人屋敷に取り残されました。
 それが心残りだったギルディンは、とにかくブリギットを解放してやりたいあまり、死にきれず、ファントム(亡霊)化してしまいました。

 ところが、ファントム化した人間は、他者に物理的な影響を及ぼすことができず、魔法も使えなくなります。できることといえば、せいぜいラップ音を立てることと、語りかけることくらい。しかも困ったことに、ブリギットは魔法生物なので精神を持ちません。つまりファントムが語りかけることのできない相手なのです。
 もはやギルディンには、どうすることもできませんでした。彼が見つめる前で、主人の死を理解できないブリギットは、ずっと動かぬ主人の世話をし続けてきたのです。

ミッジヴァルト (イイハナシダナー)
ホットウロ 「な、なんてええ話なんだ……えぐえぐ」
ミッジヴァルト 「(´;ω;`)ウッ」
モルフォ 「うんうん……死人はお金さえも使えないもんねえ……(深くうなずきながら)」
GM/ギルディン 「しかしつい最近、この屋敷に巨人が2匹住みついてな」
ルビー 「2匹!?」
GM/ギルディン 「あの子はばかだから、あんなの相手にでも正直にもてなしてしまうんだ」
ミッジヴァルト ですよねー。「ぬおお、そこにつけこんでその巨人どもはー!」
GM/ギルディン 「乱暴な巨人どもは、ブリギットが抵抗しないのをいいことに、殴る蹴るこきつかう……」
モルフォ 「それで調子がおかしかったんだ」
GM そゆこと
モルフォ そこは「いや、それは元からだ」って言ってほしかった

 はっ! しまった、その方が萌える。

GM/ギルディン 「いや、それは元からだ」
モルフォ よし!
ルビー いいなおすな!
モルフォ 「……ああそう」

 言わせといてそういう反応返すんかい!

GM/ギルディン 「わかっとらんな。あれがいいんじゃないか」
ミッジヴァルト (ちょっとあほのこっぽいところもまたいいではないかっ!)
モルフォ (つねる)
GM/ギルディン 「そこのきみ、私たちは友達になれると思わないか?」
ミッジヴァルト 「心の友よ!!」もはやつねられてるの気づいてない。
エレミール 「つまり、そいつらをぶちのめしてしまえばよろしいですのね?」
ミッジヴァルト 「わかりました! わたくしたちが成敗してくれましょう!!」
ルビー 「ていねいに応対をしていただいた方を、見捨てるわけにはまいりませんね」
モルフォ 「ところで報酬は?」モルフォは基本そこにしか興味がない
GM/ギルディン 「屋敷の中で欲しいモノがあれば、好きなだけ持っていけ」
ルビー なんとまぁ
モルフォ 「じゃ、この屋敷を拠点にしてもいい? わたしたちのパーティの!」
GM/ギルディン (※ え? どうしようかな……まあいっか、いずれシナリオのネタに使えるかもしれないし)
「よかろう。ただし、ブリギットを大切にしてくれるなら」
モルフォ 「うん、あなたとはいい取り引きができたみたいだね!」
ルビー (この押しの強さはどこからくるんだろう…)
GM/ギルディン 「では、やってくれるのかね?」
ミッジヴァルト 「もちろんですとも!」ボランティアでもやりそうな勢い
ルビー 「お任せください!」
モルフォ 「ミジバル、なに鼻の下伸ばしてんだか……」

 なにかこう、みんなが全会一致で依頼を受けてくれると、嬉しいものがありますね。GM自身がギルディンになったような気分だ。
 まあ、なんのことはない、俺が一番ブリギットをふびんだと思ってるってことなんですが。自分で自分のNPCに萌えてりゃ世話はないよ!

 というあたりで、予定外の事態がひとつ。

ホットウロ あ、ごめん。ちょっと俺限界。
モルフォ 思わぬところから限界がきた
GM そうか。じゃあ、あとはNPCとして処理させてもらうよ。ごめんね、また長引いちゃって(※ この時点で、既に予定プレイ時間をオーバーしていた)
ホットウロ すまん。
一同 おつかれですー
モルフォ ホットウロは話が長すぎて白骨死体の横で寝ちゃった、ということでいいんじゃないかな!
GM それだ!
ホットウロ それじゃね(苦笑)

 うーん。実は、ホットウロのプレイヤー、今回最初から体調悪そうだったんですよね。  ちょっと、オンラインでやるには、シナリオのボリュームが大きすぎたようです。前回も同じこと思ったはずなのにね……反省。次回は、もっと短くまとまるようにしよう。

まいどおなじみ、作戦会議

 さて、そんなこんなありましたが、ここでの報酬交渉で、3点魔晶石(さっき見つけたものとは別)も手にいれ、さらに成功報酬として屋敷の隠し財産3000ガメルをもらう約束を取り付けました。

GM/ギルディン 「ちなみに、敵はゴグマゴグという巨人2匹だ」
モルフォ ゴグマゴグ!
ミッジヴァルト めちゃくちゃ強そうじゃねえか(メガテン的な意味で)
モルフォ (ディスガイア的な意味でも)
エレミール 屋敷の中を誘導しつつ罠で相手の体力を削ってから1体ずつ集中的に潰すのが得策?
モルフォ 「屋敷ごと壊されたらたまらないから、なんとか迎え撃たないと……」

 敵の詳細なデータは、こちらをごらんください。→“ゴグマゴグ” モンスターデータ(別ウィンドウを開きます)
 モンスター・レベルは4、しかも兄弟2体のコンビという難敵。しかし、兄弟が視界内に入っていないと大幅に弱体化する、という明確で致命的な弱点があります。
 というわけで、いかにして敵を弱体化させるか、2体を引き離すかということで、議論は白熱しました。

 屋敷の中に誘い込むべきか、外で迎え撃つか、というところから始まり、巨人の食事に毒を盛る案、屋敷の罠を利用する案、ファントムさんに憑依してもらう案(これは以前に試して抵抗されたことがあるので再挑戦不能、という設定でした)など、さまざまな意見が浮かんでは消えていきます。
 ……まあ、その一方で、

ギ・ナ どさくさにまぎれて機械仕掛けの蒸気穴をふさぐギナ
GM/ブリギット 「ふがふが」
ギ・ナ むりやりシェーの形をつくるギナ
GM/ブリギット 「もがもが……シェー」
ミッジヴァルト 「なにをするだぁー!!」
ギ・ナ 前回同様、作戦会議に参加しないギナさんであった
ミッジヴァルト 「ええい、まだるっこしい! わたしは一人でも戦うぞー!!」
ギ・ナ 退屈ついでに白骨の並び替えを試みるギナ
ミッジヴァルト その脇で寝てるほっくん。

 こーゆー人たちもいたわけですが。

 ともかく、ブリギットが淹れてくれたお茶などすすりつつ、微に入り細に穿つ作戦会議は続き、最後に……

モルフォ ホールの窓ってどうなってるの? その場にあるもので窓を塞げるならいいんだけど
GM 木窓だね。家具なりなんなりあるだろうから、塞ぐことはできるよ。
エレミール 外から窓を通して弓とかの遠距離で狙撃ですか?
モルフォ いや。つまりモルフォの思いついた作戦は、メンバーは周囲の散らかったものに隠れて、毒で弱ったところで窓をふさいで視界を奪い、タコ殴りにする。兄弟が見えなくなれば弱体化するんだから、これなら2体とも弱点を突ける
ミッジヴァルト 窓を塞ぐとこっちの視界もわるくなりゃせん?
GM うん。その場合、きみらも暗闇のペナルティくらうよ。でも、ギナとエレミールとバアルは暗くしても平気かな

 ドワーフには、生まれつき暗闇を見通す「暗視」の能力があります。
 また、シャーマンは炎(熱)や氷(冷気)の精霊を感じ取る「インフラビジョン(赤外線視覚)」の能力を持っています。サーモグラフィみたいなもので、暗闇でも敵の位置が分かったりします。

GM 他の人は、命中回避に−4くらうと思ってくれ。まあ敵も一緒だけど
ミッジヴァルト 他が窓塞ぐ係で、三人でなんとかがんばるか。
ギ・ナ 「ぎったんぎったんにしてやるぜ」
モルフォ 暗幕とかあれば、毒で弱ったところを見計らっていきなり暗くさせることができるのだけれど
GM/ギルディン 「カーテンなら、いくらでもあるが、暗幕にするには少し薄いかな」
ルビー “ダークネス”って窓あったら普通に光入ってくるんですか?
GM いいや、“ダークネス”の効果範囲は、絶対的な闇。これは、精霊使いの熱源感知でも見えない。ドワーフの暗視のみが見通せる。中に光が入ると強制的に消える
モルフォ おお
GM なお、“ライト”の魔法をかければ、両方の魔法が打ち消し合って効果相殺
ルビー 魔法をかけた物体が発光するって書いてありますが、空間にもかけられるので?
GM できるよ
モルフォ ああそうか。暗幕にこだわらずに、“ライト”かければいいんだ

 ということで、作戦はまとまったようです。

GM では、段取りを決めてください
ルビー はーい
モルフォ 計画としては、食べ物に盛った毒で弱ったところで窓をふさいで、1ラウンド片方に集中攻撃。その後“ライト”かけてふつうに戦闘。「うんうん、われながら芸術的なまでに卑怯な作戦ね!」
バアル 異議ありません
ルビー むむむ、ドキドキしてきた
ギ・ナ 「腕が鳴るぜ」
GM/ギルディン 「ではみんな、頑張ってくれ。頼む」

暗闇の死闘

 巨人たちのための食事を用意するブリギットの気を逸らし、その隙に毒をしこみ、みんなホールに隠れて、準備万端。いよいよ決戦の時が迫ってきました。

GM では、そろそろゴグとマゴグが帰ってくるが、大丈夫かな?
モルフォ その名前いま決めたね?
GM いや、もともと、ゴグとマゴグっていう兄弟の巨人という伝説なんだよ(※ 元ネタはイギリスの伝説。異説もあります)
モルフォ なんだそうなのか
ルビー グランとリオンみたいなものですね
GM また懐かしい……
ルビー ところで、巨人の片割れを倒すまでは暗くしているんですか?
エレミール とりあえず、1ターン暗闇で次のターンに暗闇解除じゃ?
モルフォ 致命的に効果あがらなかったらもう1ターン“ライト”つけずに攻撃。それなりに弱らせたら“ライト”みたいなノリでどうか
GM まあ、それは戦闘中にやってくれい。“ライト”1ゾロするかもしれないし。
ルビー 不安なことを!
エレミール 「では、鬼退治としゃれ込みましょうか」
GM よし、それでは、日暮れのそろそろ暗くなるな、というころに、ズシンズシンと足音を響かせて帰ってくる
ミッジヴァルト 「ふっふっふ、年貢の納め時だ……」
モルフォ 「モニングリオンの活躍のときが来たわね」

 話に聞いていたとおり、巨人2匹は、ブリギットに乱暴狼藉をはたらきつつ、食事を要求します。そして、毒が入っていることなど疑いもせず、食事にかぶりつきました。

GM で、毒に抵抗だな
ルビー どうかしら
GM (ころころ×2)おっと! 片方抵抗した。抵抗失敗したゴグのほうがダメージ(ころころ)6。モンスター・レベル引いて2点通った。あと生命点18
エレミール 硬いな……
モルフォ 「いまだっっ」いうことで照明を落として、弱ったほうを狙う
GM ばっと照明が消えて「なんだなんだ!」では、ここから戦闘として処理しましょう
ギ・ナ 「お楽しみのこのじかーん」
ミッジヴァルト 「ここであったが百年目え!!」
エレミール It's show time!
ミッジヴァルト 「きさまらこのミジミッザ・ミゼリコルヌ・ミョズニトニルン・ミジンバール・ミゼ(ガリッ)とひょのなきゃまたちがしぇいばいしてくれるッ!!」
GM 不意打ち状況なので、そちらの先行でいいとします
ルビー 戦闘は前といっしょ?
GM いえ、前列後列きめて

 今回から、戦闘ルールは「SEコンバット」を本格導入します。つまり、前回の戦闘ルールに「前列・後列」の概念と、「誤射」「ターゲッティング」を追加するということです。

 前列にいるキャラクターは敵前列に対して近接攻撃ができますが、敵からも近接攻撃を喰らいます。
 後列にいるキャラクターは弓か魔法でしか攻撃できませんが、敵の近接攻撃を喰らいません。

 また、後列から弓や魔法で射撃する場合は、味方を誤射する危険性があります。しかし、1ラウンドかけて「ターゲッティング」(狙いを定める)することで、誤射の危険なしに行動できるようになります。

エレミール 私は後列。前衛武器ないし
モルフォ 前列
ミッジヴァルト まあ前列でしょう。
ギ・ナ 前でぼこんぼこんにするよ
バアル 前列行きます
ルビー 後列…かな
GM というわけで、
敵前列   ゴグ(生命力18) マゴグ(生命力20)
味方前列  ギナ ミッジ バアル モルフォ
味方後列  ルビー エレミール
(※ え……モルフォ、前列出るの? ほんとに!?)
モルフォ で、やれるなら“フォース”
GM この暗闇は、お互いに見えないほど暗いんだよね。魔法は視認が必要なので、暗闇でも見える人以外は、自分にしかかけられません
モルフォ なにい
エレミール “フォース”は無理ですな
モルフォ じゃあいよいよ、モニングリオン零号器が真価を発揮するときがきたのか
GM そうだな。
モルフォ このときを待っていた!!(ウニをぐるぐるぶんまわし中)
GM ちなみに、敵は兄弟がみえなくなったので全能力−2、さらに暗闇で攻撃回避に−4くらいます。では、そちらから行動どうぞ
ミッジヴァルト ギナさん一番槌どうぞ。
ギ・ナ 「おっしゃーいっ」弱った方に(ころころ)10
GM おっけー、くらった。ダメージこいやああ
ギ・ナ (ころころ)11
GM 6減らせるから、5点通った。あと13
ギ・ナ 「イーィ感触」
ルビー きくなぁ
GM 次は?
ミッジヴァルト じゃあ次OK?
モルフォ 「ミッジやってこい!」
ギ・ナ 「面は下げろ」
GM ミッジは暗闇で攻撃力−4くるからねー
ミッジヴァルト 「往生せいやぁーッ!!」(ころころ)
GM くらったな
エレミール この感じなら次のターンで暗闇解除でもよさそうですね
GM (※ 設定ミスったかなー……)では、ダメージどうぞ

 ああ、ちょっと弱点がきつすぎたかなあ。ちょっと弱すぎたかなあ。あっさり決着ついちゃいそうだなあ……
 ……そんなふうに考えていた時期がGMにもありました。

ミッジヴァルト (ころころ)6
GM カキンと弾いた
モルフォ 「大工……」

 次のラウンド。

ミッジヴァルト 「こんどこそぉー!」(ころころ)
サイコロ myzwald -> 2D = [1,2] = 3
GM 当たらないよ。
モルフォ 「大工……!」

 次のラウンド。

GM 巨人から攻撃がいくよ。避けろミッジ
ミッジヴァルト (ころころ)
GM くらってるね。
モルフォ 「大工っ!」
   
ミッジヴァルト 「ばかなー!? やりなおしをようきゅうする!!」
GM 人生にリセットなどない!
ルビー 電源はあるがな。
ギ・ナ 「このアルミ缶!」
エレミール 「暗闇で敵が見えないのに無理をするからですわ」
ミッジヴァルト (田舎に帰ろう……土下座して親方に謝ってもう一度雇ってもらおう……わたし、この戦闘が終わったら実家に帰るんだっ……!!)
GM では次。

 とまあミッジヴァルトのへたれっぷりが目立つ展開になりましたが、他のPCたちも今ひとつ敵に決定打を与えられません。
 なにしろバアルは(魔剣があるとはいえ)火力に乏しく、エレミールの弓では敵の固い防御点を貫けず、敵が見えないルビーは魔法の使いようがありません。モルフォに至っては……

モルフォ 「みんな待たせたね!!」
ミッジヴァルト 「待ってないぞ!?」
モルフォ (ころころ)目は6
GM 攻撃力が−1なので、5か。暗闇ペナいれたら1
ルビー いち…
エレミール さすがに当たりませんな(苦笑)
GM ぶうんと空を切り裂く零号器
ミッジヴァルト 「ひいっ」
モルフォ 「運のいい奴……!」
ミッジヴァルト (いまのはどっちに言ったんだろうか!?)

 まあ、ファイター技能もないのに当たるわけないわな。
 しかも……

GM 次はこっちの攻撃だが……前線に出てるってことは、狙ってもいいよね? モルフォに棍棒2回攻撃
モルフォ かかってこい
エレミール 喰らったら結構洒落にならないと思う
GM こっちは6といって殴るから、ヒラ目で6以上だしてね
モルフォ (ころころ)8。(ころころ)7
GM あぶねー……
ミッジヴァルト かわした!
モルフォ やられるつもりなはい!
GM では、ゴグの攻撃はこれでおわり。つぎ、マゴグの番だが……それじゃあバアルに、同じく6の攻撃が2回
バアル (ころころ)4、(ころころ)4。+3+3だから10?
GM 暗闇ペナいれたら6か。ギリギリだな……あ、そうか。インフラビジョンがあるから、バアルは暗闇関係ないんだった。じゃあ余裕だ
エレミール ん? ということは、モルフォ喰らってたんじゃ?

 ……えっ?

GM いや、モルフォのとき、ちゃんと計算にいれて……あれ?
エレミール だって、ヒラ目でしょ?
GM ちがう! くらってる! そうだ、ヒラ目で−4のペナルティきてるから、回避4と3じゃん!
ミッジヴァルト ちょ。
モルフォ やられるつもりはなかったけどやられた!
エレミール 12点ダメージが2回……?
GM お、おう。どちらも、鎧で減点してねー
モルフォ (ころころ×2)やられたか
GM 減点して7点と2点……あ、ちがうわ。いま兄弟みえてないから、弱体化して−2だ。ダメージは5点と0点……
モルフォ GMしっかり!

 誰のせいで取り乱してると思っとんのじゃ!

ルビー 相当キタなぁ
モルフォ ふっとばされて転がって壁にぶちあたったぐらいか
GM というわけでモルさん5点くらって、こちらは終了です。次のラウンドだが、どうする? 隊列もかえられるよ(※ 頼むから下がってくれよモルフォ)
ミッジヴァルト 「おのれー! モルフォの仇ー!!」明かりはー?
ルビー どうしましょう
GM ぶっちゃけ、いまつけるの危険じゃないかなー。
モルフォ 同感
ミッジヴァルト 暗いままで続行しますか。
モルフォ “フォース”は使えないので、殴るしかないよな
ルビー 回復は!?
GM 下がって回復したほうが……
モルフォ じゃあ後列移動して“キュアー・ウーンズ”

 GMがプレイヤーに戦術アドバイスするとか、どうかと思うな、我ながら。
 第2話にして、早くも死人が出るんじゃないかと、相当うろたえていたようです。
 そして、“キュアー・ウーンズ”の回復ロールでも低い目を振るモルフォさん。ギリギリ全快してくれたから良かったものの……ほんと、ヒヤヒヤします。

 その後は、ダイス目の悪さもあって、みんなボロボロ。バアルの精霊魔法“デストラクション”も抵抗され、肝心要のギナですら、どうにもダメージが奮いません。

モルフォ 「しまった……ギナさんが本調子じゃないと……」
ミッジヴァルト もしかして意外とこれ苦戦してる?
モルフォ というか大ピンチ
GM ダイス目がわるいせいかな
バアル ですね。最初の5ゾロ6ゾロが懐かしい
エレミール ううん、暗闇だと“ウィスプ”も“ファイア・ボルト”も使えない
ルビー どーする、灯りつけます?
モルフォ 「ラチあかないから、つけちゃおう」
ルビー “ライト”を使います
GM 1ゾロ以外かかるよ
ルビー 不安だ……(ころころ)

 一瞬、チャットログが固まる、Part 2。

ルビー ……。
モルフォ まさかの!!
ギ・ナ きた
エレミール なんでこう……!
GM すごすぎる。
ミッジヴァルト 「明かりはまだかー!?」
エレミール いいや、次のラウンドで!
GM じゃあ、もう1ラウンド暗いままで。

 とゆーわけで、ルビーの狙い澄ましたかのような1ゾロで、灯りは1ラウンドおあずけとなりました。使い古された表現だが、サイコロの神様って、すごい……
 しかし、これで不運を使い切ったのでしょうか。そのラウンドのギナの攻撃は……

ギ・ナ 「かまわず殴るぜ」(ころころ)当たって(ころころ)ダメージ13。「っしゃおらーっ」
ミッジヴァルト さすがギナさん。
ルビー やるぅ
モルフォ それでこそよ!
GM 6ひいて7点とおし。あと3点! ゴグふらふら
ミッジヴァルト (いまならかつる!)
モルフォ いけー!
ミッジヴァルト 攻撃(ころころ)15!
モルフォ おおっ
エレミール 当たったじゃないか。頑張って通すんだ
ミッジヴァルト (ころころ)
サイコロ myzwald -> Rate21@10 = [4,6:8][1,4:3]<クリティカル> = 11
一同 おおおおお!?
バアル クリティカルだ
ギ・ナ 「おっ、やるじゃねえかスチール缶」
GM 6点オーバーキルでまっぷたつ! 「ぎゃあああああ!」「あ、あにきー!!」
ミッジヴァルト 「あれ!? 倒せた!?」
ルビー 「やったぁ!」
モルフォ 「わたしはね、ミジバルはやってくれる男だと思ってたよ!」
ミッジヴァルト 「は、はっはははさっすがわたし!!」
エレミール まず、1匹沈没
ギ・ナ 「あと一匹。たたみかけちまいな」
GM 以後、マゴグは永久に−2ペナルティです

 こうなると、もはや先は見えたようなものです。
 ルビーが“ライト”で灯りをつけた後、全員で残ったマゴグを集中攻撃。バアルのクリティカル、エレミールの“ウィル・オー・ウィスプ”で生命力を一気に削り、最後はギナが……

ギ・ナ (ころころ)ダメージ11
GM 潰れたー!
一同 「ばんざーい!」
モルフォ ギナさんがやってくれないとね
GM というわけで、巨人はズーンと倒れた
モルフォ 「口ほどにもない……」
ギ・ナ 「うぉっしゃーいっ。このマゴグ煎餅くれてやるぜ」
GM 暗闇作戦がなかったら、あぶなかったな

 かくして死闘は終わり、長かった今回のセッションも終幕を迎えるのでした。

さいごまで

GM では、騒ぎを聞きつけて、がっしょんがっしょんとブリギットが駆けてくる。で、状況を理解できずに煙ふいてる
ミッジヴァルト 「ブ、ブリギットー!!」
GM/ブリギット 「ぶすぶすぶすぶす……」
モルフォ だれか水かけてあげて
エレミール まさかラスボスだったりはしないか
GM しないしない。
ミッジヴァルト 「そんなことより水ー! 水ー!」
ギ・ナ 「しかたねえなあ」
GM もうブリギットが自分で台所から汲んでくるよ。
ギ・ナ 「ち」(※ ……誰か殴って血しぶきを水の代わりにしようとか考えてたな?)
GM/ブリギット 「水デス!」
ミッジヴァルト 「おお、すまんな」(ゴクゴク)「じゃなくて!」
GM さて、そこにギルディンさんのファントムが、すうっと現れて
モルフォ 「うわびっくりしたあ!」
GM/ギルディン 「よくやってくれた。報酬の隠し場所は教えよう」で、3000G手にいれた、ということで。
モルフォ 「がんばった甲斐があった……!(目をうるませながら)」
GM/ギルディン 「君たちは、これからもこの屋敷を拠点にする気なのかね?」
モルフォ 「わたしはそのつもりだけど、みんなはどうなんだろうね」
エレミール 「そもそも今回は成り行きで同行したのですけれどね」
モルフォ 「おっとエレさん? 魔晶石はみんなのものだよ? 山分けできるまでは、あんたもうちのメンバーだからね!」
GM/ギルディン 「もし、きみたちがここを拠点にするというのなら、この子の面倒をみてやってくれないか。また危険があったら護ってやって欲しいし、この子も、その方が寂しくないだろう」
ミッジヴァルト 「言われるまでもありませんな!」
モルフォ 「ほっといてもミジバルが油さしてくれると思うよー。あと、まあ……お茶おいしかったしね」
GM では、2人がそう言うなら、ギルディンさんの姿が薄れていく。「おお……? 私にもお迎えがきたのか。みんな、ありがとう。ブリギット、幸せに……」で、声も姿も消滅する
モルフォ 「ああ、うん、さよなら、半世紀ばかりおつかれさまでした」
ギ・ナ 「ここまでやったら、しらねえ仲じゃねえ。墓の一つでも作ってやるぜ」
ミッジヴァルト 「もうすこし語り合って見たい気もしたがなあご老人……」
GM すると、ブリギットが、突然ふかぶかとお辞儀をして「ギルディンサマ イッテラッシャイマセ」
モルフォ (つねっとく)
ミッジヴァルト 「いった!!」

 かくして、冒険者たちの活躍によって、現世に囚われた一つの魂が「喜びの野」に導かれ、古代のゴーレムは永遠の献身から解放されました。
 しかしゴーレムは、主の屋敷と思い出を守り続けていくことでしょう。いつまでも、いつまでも……。

モルフォ 「……さて……この屋敷にもまだまだ意地悪な仕掛けとかが残ってるだろうけど……」
GM ま、屋敷の仕掛けとかは見つけて解除した、ということにしましょう
ミッジヴァルト ギナさんが踏む→モルフォが敷かれる のパターンでだな。
ギ・ナ 最後にもう一度踏んでおこう
GM ガコン ごろごろごろ……
モルフォ 「おおっとー!? プチ」

 ……こんなことばっかして遊んでる、変な住人も増えたことだし、ね。

第2話「Gの食卓」 おわり。

ティータイム〜GMのひとりごと

 前回からプレイ、リプレイを経て、キャラも固まってきた第2回。プレイヤーのみんなが、自分のキャラ描写のための言動を色々考えていてくれたようで……おかげで、今回のセッションも、すごく楽しいものになりました。みんなありがとう。
 だいたい、こんだけ人数がいるのに、影の薄いヤツがいない。どうなってんだ、ほんとに。

 GMとしても、例の「最初からマップが全て見えている」方法や、2人1組のオリジナルモンスターなど、色々仕掛けを考えて臨んだセッションでした。後から思えば、逆にプレイヤーを枠に填めるようなシナリオになっちゃったかな? という反省もありますが。(まあ、ダンジョンものは、ある程度そういう形になるとは思うけど)
 やっぱり、プレイヤーのみんなが、ダンジョンやモンスターの攻略に策を練ってくれたり、NPCを気に入ってくれたりすると、ほんと嬉しいですね。これぞ、GMの醍醐味。

 さて、次ではや3回目。ここまでは導入編ということで、次回あたりから前後編くらいで、ちょっとしたキャンペーン・ゲームをやってみたいな、と思ってます。最初の2回、単純なモンスター退治ものが続いたので、そろそろ陰謀とか謎の組織とか出してみたいなー。なー。なー。

 と、またしてもあれこれ悪巧みをするGMです。次回、請うご期待!